Rocket Factory Augsburg の軌道ロケット用の 3D プリント熱交換器を開発する Conflux Technology

Jun 11, 2023

オーストラリアの熱伝達専門家である Conflux Technology は、ドイツに本拠を置く宇宙ロケット製造会社 Rocket Factory Augsburg (RFA) と提携し、3D プリントによる Conflux 熱交換器技術を軌道ロケットに埋め込みました。

熱交換器コンポーネントは、Conflux Technology の Monel K 500 金属合金材料を使用して製造され、EOS M300-4 直接金属レーザー焼結 (DMLS) テクノロジーを使用して印刷されます。 ガスダクト熱交換器は、今年後半に開発、製造され、機能テストが実施される予定です。

オーストラリア宇宙庁の月から火星への取り組みの一環であるこのプロジェクトは、昨年Confluxに100万オーストラリアドルを授与したサプライチェーン能力向上助成プログラムによって資金提供されています。 この取り組みと助成金は、月、そして最終的には火星への有人宇宙飛行を実施するというNASAの進行中のミッションに貢献する可能性のあるオーストラリアの運営プロジェクトに役立てられています。 同様に、この取り組みは、国内の航空宇宙産業を成長させるというオーストラリア宇宙局の長期目標もサポートします。

「コンフラックスでは、極限用途向けの 3D プリントサーマル ソリューションおよび関連材料の開発と商品化におけるリーダーとしての地位を確立しつつあります」とコンフラックス最高商業責任者のダン ウッドフォードはコメントしています。 「オーストラリア宇宙庁の月から火星へのサプライチェーン能力向上助成金の支援を受けて、私たちは現在、それを急速に拡大している宇宙産業に適用しています。」

資金調達が発表されたとき、Conflux の CEO 兼創設者である Michael Fuller 氏は次のように述べています。 この助成金は、ロケットエンジンなどの最も過酷な環境における当社の熱交換器の技術開発と商業展開を促進します。」

Conflux Monel K 500 および EOS M 300 テクノロジー

Conflux のニッケル銅合金であるモネル K 材料は、その高い耐食性、強度、耐久性で知られており、海洋および化学処理用途で広く使用されています。 モネル K は、応力腐食割れや、金属に小さな穴をランダムに発生させる局所腐食の一種である孔食に対する耐性でも注目に値します。

ただし、K 500 バリアントは時効硬化と析出硬化によってさらに強化されており、強度と硬度が向上しています。 したがって、モネル K 500 は高い降伏強さ、引張強さ、改善された耐食性と耐浸食性を備えており、高応力の航空宇宙用途や熱交換器部品の製造に最適です。

Monel K 500 を使用して熱交換器コンポーネントを製造するために、Conflux は昨年購入した EOS M300 直接金属レーザー焼結 (DMLS) 装置を活用しています。 M300 は、前モデルに比べてビルド ボリュームが 50% 増加し、改善されたレイアウト、機能、ハードウェア、ソフトウェアを通じて強力な信頼性も提供します。

さらに、M300 には 4 つのレーザーが組み込まれており、粉体層の任意の領域で同時に動作でき、各レーザーは単一の作業象限に限定されません。 この機能によりビルド時間が短縮され、最終的には運用のスループットが向上します。 さらに、EOS テクノロジーは、EOSYSTEM SmartCal キャリブレーション ツールを備えたガス流最適化プロセス チャンバーも提供し、高いビルド品質と再現性を保証します。 それだけに、Conflux は、このテクノロジーにより「生産における大幅な前進」が可能になったと主張しています。

積層造形および航空宇宙アプリケーション

航空宇宙産業、特に宇宙ロケットの製造における 3D プリンティング技術の使用は、何も新しいことではありません。 先月、Relativity Space の世界初の 3D プリントロケット、Terran 1 が打ち上げられ、宇宙産業における積層造形の役割が大きく前進しました。

ロケットの85％は3Dプリントで作られ、フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられたが、軌道に到達することができず、大西洋に衝突した。 しかし、Terran 1 はそれでも初飛行で多くのマイルストーンを達成し、Max-Q、主エンジン停止 (M​​ECO)、第 2 段分離などの重要な段階を成功裏に打ち上げ、通過した最初の 3D プリント ロケットとしての地位を確立しました。 今後を見据えて、Relativity Space は次のロケット、Terran R を開発しており、来年打ち上げられる予定です。 同社は、将来のミッションではロケットの 3D プリント構成を 95% に引き上げたいと考えています。